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「吉岡さん」
わざわざ来てくれたんですね。嬉しそうな様子の沖田。
「大した怪我でもないのに、下手に心配をかけてしまったようで、申し訳ない。」
照れながら話すその様子は、弟のようで可愛らしい。
「初日の私の態度が、あまりに失礼でしたから、てっきり嫌われてしまっていたのかと思っていたんです。」
だからお見舞いに来てくれて、とても、とても嬉しいのだと言う。
「沖田さん、頬が少し赤いですね。熱でもあるんじゃないですか。」
「えっ、そうですか、そんなことないですよ。あっ、もしかしたら、吉岡さんが来てくれたのが嬉しくて、熱が上がったのかもしれません。」
おどける沖田だが、どことなく気だるげだ。
風邪でももらったのだろうか。
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