池田屋事件の話

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「死にぞこないの沖田と、平隊士一人。形勢は一気に逆転ですのう!!吉田殿!!」 そういうと秋吉は構えを取った。 この一撃で決める気なのだろう。 沖田をさがらせようとするも、囲まれてしまい、さがれない。 何と言っても本人がさがる気がないのだ。 「稔麿の相手は……私がします。」 もう意識も混濁しているであろう様子なのに、沖田は刀を離そうとはしなかった。 こいつは一体何故そこまでこだわるのだ――― このまま戦っても死あるのみだと言うことは、傍目で見ているおれでも解るというのに。
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