沖田という男の話

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「沖田さんはさ…」 語り始めた蔵之助。 沖田は人を斬るときに本当に躊躇がない。 それは相手が女子でも、子持ちでも、老人でも。 斬ると決めたら相手が誰であろうと情け容赦なく、斬る。 聞いた話では、芹沢局長の暗殺も、沖田が留めを差したとか。 芹沢局長の恋人であった梅さんも沖田が殺したそうだ。 かつての仲間だろうと、女だろうと、あの人は誰であれ構いやしないのさ。 血に飢えた壬生浪の狼 それはまさに沖田さんのことを指すとおれは思うね。
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