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しばらくの間があって、再び吉岡が口を開いた。
「そこまで仰るのなら、沖田さん。やはり医者に行くべきです。」
「嫌ですよ。言ったじゃないですか。山崎さんに言ったら、近藤さん達に広まるって。」
「山崎さんじゃないですよ。町の診療所に行くんです。」
「診療所!?町のですか?」
少々考えた末、沖田は残念そうに、無理ですよと口を開いた。
「駄目です。私が新選組の沖田だと知られたら、診ては下さらないでしょう。京都の人は、特に私が嫌いですから。」
それに対して
「それはそうでしょうな。あなたが自ら汚れ役を買って出ておられるのだから。」
でしょう。と沖田。
「ただ、それは、あなたが沖田の場合ですよ。」
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