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策あり気な吉岡に、
「どういうことです。」と沖田。
「あなたが沖田を辞めれば良いのです。」
「!?
無理ですよ!!私が沖田じゃなかったら、一体何だって言うんです。」
まぁまぁ、と吉岡。
「落ち着いて下さいよ。沖田じゃなくなるのは、診療所の中だけです。」
「と、言うと?」
「幸いおれの従兄弟が池波診療所というものをやっておりましてね、新選組を良く思ってはいませんが、私の友人、佐々木蔵之助を名乗れば大丈夫です。彼について私は何度か手紙に書いてますから。」
「佐々木さんの名を勝ってに借りろって言うんですか?駄目ですよ、そんなの。蔵之助君にも、その医者殿にも申し訳なさすぎます。」
「良いではないですか。先程のあなたの話では、近藤さん達の為に刀を振るうのがあなたの仕事の筈です。恩返しと言うのなら、万全の体調で仕事に臨まねばね。」
職務怠慢、と言うものですよ。と吉岡。
「それはそうですが……」
いまいち決断が出来ないでいる沖田であったが、結局は吉岡の言う通りに診療所に通うことを決意するのであった。
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