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こんな状態でメール見てるなんて、なんつう度胸してんだか…。
メールの内容はこうだった。
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件名:子孫へ
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本文:
やあ人間、さっきはよくも蹴飛ばしてくれたな
でも猿は心が広いから許してやろう
さあ人間、今うさぎに追いかけられてるな
猿は優しいからうさぎが逃げる呪文を教えてやろう
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メールはここで終っていた。
教えてやろうだなんて言いながら、何も書いちゃ居ない。
期待した自分が馬鹿だった、と私は待ち受け画面に戻った。
「!」
私は目を疑った。
先程倒してしまった猿の人形が、待ち受けに写っていた。
コミカルな吹き出しとカラフルな文字で、待ち受けな猿は言った。
「いいかい人間」
「赤い文字の部分だけを読むのは」
「危ないから禁止だよ」
「読むなら全部だ」
「呪文も全部だ」
そこに書いてあったのは、
コロちゃんとはなシタイ
私がそれを口にしようとした瞬間、目の前からうさぎの声がした。
「みーつけた。みーつけた。」
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