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「皐月ってドジだから、目が放せないわ!」
『え?菜月はドジなの?』
そう言うと、父の顔を見上げる。
「そうだね…。でも、そこが、皐月の良いところかもしれないね。」
皐月の顔を見てニッコリと笑う。
「旦那様、お電話です。」
庭の外で皐月たちを見ていたメイドの一人が父を呼んだ。
「分かった。ありがとう。」
そう言うと、抱えていた皐月を下ろし屋敷に入っていった。
「お母様…。心配そうな顔をしてはいけません。不幸が訪れますよ…?」
近くにいた深月は母親の顔を見て、呟いた。
「深月…。そうですね。」
一言だけ言うと、笑った。
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