第4章 再戦、そして…

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「あっ、ズルイ。まあ、いいけどさぁ、遼の方に行ってあげてね」 「分かっている」  二人が再び姿を消すと同時に、今まで立っていた所に何十本もの細い錐が生まれた。 「お前の相手は俺だよ」 「くっ、ちょこまかと…」  昴はウォスリスの横に移動し攻撃をしかける。それを防ぎつつ彼の意識は常に遼の方を向いていた。 (早くあいつを倒さないと… だが、そのためには) 「お前達が邪魔だ!」 「なっ…!」 「命令にしたがえ、我以外の者を捕獲しろ!」  ウォスリスが叫ぶと、昴の周りの水が攻撃型から捕獲型に変化した。 「ズルイぞ、テメェ!」 「仲間を捕まえる方が良いみたいだからな」 「あっ、口調が変わった」 「黙って捕まれ!」 「絶対嫌だ!」  さっきとは逆に、ウォスリスに昴が追い掛けられる形となった。
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