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「あっ、ズルイ。まあ、いいけどさぁ、遼の方に行ってあげてね」
「分かっている」
二人が再び姿を消すと同時に、今まで立っていた所に何十本もの細い錐が生まれた。
「お前の相手は俺だよ」
「くっ、ちょこまかと…」
昴はウォスリスの横に移動し攻撃をしかける。それを防ぎつつ彼の意識は常に遼の方を向いていた。
(早くあいつを倒さないと…
だが、そのためには)
「お前達が邪魔だ!」
「なっ…!」
「命令にしたがえ、我以外の者を捕獲しろ!」
ウォスリスが叫ぶと、昴の周りの水が攻撃型から捕獲型に変化した。
「ズルイぞ、テメェ!」
「仲間を捕まえる方が良いみたいだからな」
「あっ、口調が変わった」
「黙って捕まれ!」
「絶対嫌だ!」
さっきとは逆に、ウォスリスに昴が追い掛けられる形となった。
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