第4章 再戦、そして…

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「昴のペースが崩されたか…」 「あいつはただじゃ捕まらないから大丈夫だろう。 それよりも、問題はこっちだ」  遼と武は旋風が生み出した風の前に立っていた。 「どうにか出来そうか?」 「もうすぐ治まると思う。その時に旋風(アイツ)を討つ」  遼の質問に武は紙を片手に構えをとった。すると、風が治まり始め、土煙の中に人影が三つ見えた。 「いくぞ、武」 「…………」  遼の呼びかけに武は返事をしなかった。 「?どうかした…」  隣を見ると、武はウォスリスの手から伸びた針によって両肩を貫かれていた。 「武!」 「こちらに隙を見せるからだよ」 ウォスリスは近づきながら話した。遼がそちらを見ると、昴がこちらに向かって遠くから走ってくるのが見えた。 (くそっ、昴を囮にしたのが裏目に出たか…)  遼が舌打ちをすると、ウォスリスは人影に叫んだ。
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