第4章 再戦、そして…

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「うぁ…」  錐が武を貫く瞬間、辺りが光りに包まれた。そして、急激な冷気が風となり吹き荒れた。 「何だよ、これ!」 「何かが暴走しているんだ」 「旋風、風をどうにかしろ」 「俺では制御できない」  口々に叫んでいると、急に風は収まった。 「…武?」  遼は風の中心に立っている人影を確認したが、武と断言ができなかった。 「………」  中心に立っていた人物は肩まで伸びる黒髪に、黒いチャイナ風の礼服を着ていた。彼は虚ろな眼で空を見上げていた。そして、遼の呼びかけが聞こえたのか、遼を見てうっすらと笑みを浮かべた。 「なんで、生きているんだ!」  ウォスリスは癇癪を起こし、彼に錐を向けた。しかし、それは彼に触れる直前に凍り砕け散った。 「なっ…」 「馬鹿だ。俺に『水』を使うとは…」  彼は呟きながらウォスリスを見る。
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