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「一息ついたら夕飯にしよう。今日は残り物で作るから味の保障はしないぞ」
遼は冷蔵庫から食材を取り出し献立を考えた。他の四人は各々おとなしくしていた。すると、台所から遼の姿が見えなくなった。
「遼?」
荒が名前を呼びながら行くと、死角となる場所で遼がうずくまっているのを見つけた。
「どうかしたのか?」
「いや、ただの寒気だ。大事はない、治まったから」
「休んだほうが…」
「全員が夕飯抜き、またはレトルトになるのはゴメンだ」
遼は笑いながら言うと立ち上がり、料理を開始した。荒は心配なのか、料理の手伝いをしていた。
「おい、荒が料理をしているぞ」
「今日は皮付き野菜の成り果てになりそうだな」
「そこの二人、抜きにするぞ」
二人の話し声が聞こえたのか、遼がその一言を言うと、二人は我先にご機嫌取りをした。
この間、武は疲労がピークに達したのか、ソファーで寝転んで眠りに落ちていた。
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