第3章 馬鹿(?)の襲来…かな

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 二人の姿を確認するや否や、昴は駆け足でやってきて謝罪を述べた。 「りょ~う、ごめ~ん。担任に捕まっちゃった」  舌を出して言う昴を見て、雷は顔を青ざめた。 「キモいぞ、おまえ」  その言葉を引きがねに口喧嘩が始まった。それを横目に後からやって来た二人は遼の前に行った。 「すまない、遼。待たせてしまった…」 「あいつに巻き込まれた」  武は謝り、荒は昴を指さし、不機嫌に言った。 「…………」  何の反応もしない遼に二人が首を傾げていると、横から雷が首を突っ込んできた。どうやら、口喧嘩に飽きたらしい。 「おい、俺にはないのか?」  その言葉にピキッと来たのか、二人は雷に突っ掛かった。 「……いつも人を待たせている分際が、言えた口か?」 「うっ…」 「遅刻魔、三年寝太郎……」 「理数系は良いくせに、文系はまるっきり駄目な人待たせ屋」 「睡眠時間半日」
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