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「荒、今のは言い過ぎだ」
「…確か以前に夕方まで寝てた奴がいたな」
「確かにいたな、そんな奴。
『その日は学校に来い』と呼ばれていたのにな」
「うっ……いや、それは…」
「否定できるのか」
「…ジジツデス。ホントウノコトデス。スミマセンデシタ」
途中で言い返したとしても、返り討ちに合うことは目に見えていた。最終的には雷が謝るまで嫌みは続くのだ。
「…………」
その間、遼はずっと黙り込んでいた。さすがにおかしいと感じたのか、いきなり昴は遼を前から抱きしめた。
『ボカッ』
結果はもちろん、殴られる訳だが、今回は3人に殴られた。
「いきなり、何をしているんだ!」
「まったく、大人しいと思ったら…」
「いい加減にしろ」
「だってよ…遼が何の反応もしないんだぜ。
これはチャン…ゲホッ……おかしいとは思わないのか?」
昴は3人に足蹴にされながらも、遼の方を指差した。遼はまだ空(クウ)を見ていた。
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