第3章 馬鹿(?)の襲来…かな

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「武、どうかしたのか?」 「いや、声が聞こえたような…」 「気のせいだろ?それよりも、そろそろ離したらどうだ」  武は睨みつけると同時に遼を抱き寄せたのだ。 「あぁ?いいだろ、もう誰もいないんだしよ」 「あいつらを退かしたのは俺だ」  よこせと言わんばかりに荒は武の肩を掴んだ。 「っ…冷静な奴だと思っていたが」 「その言葉、そのまま返してやるよ」 「ちっ……ほら」  武は遼に何か呟くと荒に渡した。 「うわっ…」 「おっ…」  荒が遼を抱きしめると、遼の髪に顔をうずめた。武は気を失っている二人に近づいた。 「荒、苦しい…緩めろ」 「ああ、すまない」  武は遼を抱きしめる時に力加減をしていたが、荒は力加減が苦手でおもいっきり抱きしめていた。 荒が力を緩めると遼は息をつき俯いた。
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