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そして、そんな五人の姿を見て笑っている者がいた。五人の遅刻の原因を作った張本人、ウォスリスだった。彼はフードを被らずに髪を雨に濡らしていた。
「まさか、こんな偶然があるとはな」
「愉しそうだな、ウォスリス」
後ろに立っていた一人が呟いた。同じような服装だが、こちらはマントのフードを被り口元しか見えない。ウォスリスは振り向くと、彼に含み笑い向けた。
「『愉しい』ね。どん底にたたき落とした時のあいつらの顔を思い浮かべると、よりいっそうね…」
再び笑うとウォスリスは着ていたマントを翻し、フードを被って彼に言った。
「いくぞ、あの五人の抹殺に…」
「…分かった」
彼はマントに付いているフードを深く被り直すと、腕を横に振った。すると、水が舞い上がり彼等の姿を隠した。
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