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遼は足を下ろし、辺りを探るようにしていた。
「どうかしたのか?」
昴は立ち上がり、同じように辺りを探った。
そして、庭に面した窓に気配が生まれる。
『ガシャアアァァ!』
ガラスが割れ、リビングに風と破片が舞った。それは、近くにいた遼を襲った。
「!!」
「危ない!」
気配にいち早く気がついた荒と武は遼の盾となり破片を防いだ。そして、雷と昴は左右に散り、破片をよけた。
「くそっ…」
「いきなり何なんだよ」
雷と昴の二人は風が収まった窓を睨んだ。荒も遼を背中に同じように睨んでいる。
「遼、怪我はないか?」
「ああ、大丈夫だ」
武は遼が無事なのを確認すると、遼を離し横によけた。遼は窓を見ると、無表情で言った。
「いきなりな挨拶だな」
「流石だね。怪我をしないとは」
遼の言葉に窓の外に人影が生まれ、笑い声が聞こえた。
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