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高嶋君なんか、嫌いやったのに…
こんなに優しいなんて思わなかった。
「ほんとはね、ずっと前から……こうしたかった…」
そう言って、ぎゅぅって抱き締めてくる高嶋君。
「玲汰じゃなくて、俺がしたかった」
「んっ……腕、痛いやろ」
「………大丈夫。葵ちゃんは心が痛いんだよね」
「……うんっ……」
一回だけ、高嶋君の胸元に顔を押し付けて離れれば、玲汰君が起き上がって戒君の頭を撫でてた。
「流鬼…まだ息しづらい?」
「っハァ…ハァ……」
「流鬼?…」
「っ…れ……」
「流鬼!?」
「やっ…べ……ハァっ…」
「流鬼…っ流鬼!!!」
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