プロローグ

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七月二十日を過ぎたばかりだというのに、もう、気の早い蜩が鳴いている。 「みのりって…可愛いよな」 人もまばらになった放課後の教室で、前田佳章がぼやいた。 「何だよ、急に」 佳章の突然の告白に、涛越祐孝は眉根を寄せた。 「恋かもしんない」 「はぁ?」 「やっべ超好きだ!みのりぃ~」
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