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少しの間二人は互いの顔を見合った後、ただ大声で笑い続けた。
夏休みしか帰れないのは、多分寄宿舎のある学校だからだろう。そんなのはこの近くにない。一番近いのでも、片道二時間はかかるところにあるらしい。正直、嫌だった。でも、信頼して、考えてくれたのがわかっていたから、もう困らせたくないと思って納得した。
後になって、既に入学届が出されていたと聞き、回し蹴りを繰り出したのも、良い思い出になったと思う。――金だって、ずっとこのために貯めてたなんて。さっさと学校を出て、自分がなんとかしなくてはならないだろうな、なんて考えた。
バカだよ、あんたは。本当、バカだ。
気恥ずかしくなって顔を俯けた途端、涙が落ちた。
オジサンに気付かれる前にさっと服で拭った。
俺も相当な馬鹿みたいだ。
――嫌ってわけでは、ないけれど。
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