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「ふざけてんの?ぼ…、俺がミエラなんかに負けるわけないじゃん。…行けば、いいんでしょ?行けば。それくらい簡単だよ」
ニヤリと不敵に笑ってみせる少年に、男は豪快に笑った。
赤くなった目と鼻頭でカッコつけて見せても、格好よくなんてないのに。少年の目は、しっかりと前を目指す男のそれになっていた。
にっこりと男は笑いながら、少年を抱き締める。
「待ってるぞ。…夏休みくらいは、帰ってこい。どれだけデカくなったか、俺に見せろ」
その言葉に目を見開いた少年は、しかし再び顔を笑みの形に変えた。
「当然、でしょ?」
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