花月 愛里沙
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愛「いってきます」 「・・・」 返事はない。 (どうせいつものことだ。) 愛里沙は、そのままガラガラとドアを開け、駅へと向かって歩き始めた。 真新しい茶色の上着に白のブラウス。愛里沙の学年の赤のリボン。赤いチェックの短く折ったスカート。ハニーブラウンの長い髪。軽くメイクした整った顔。その容姿は誰もが目を引くほど美しかった。
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