6人が本棚に入れています
本棚に追加
……よし落ち着こう。
自分は少し夢見すぎてるようだ。
天使が、憧れの天使様がそんな事を言うはずがない。
これは幻覚だ。錯覚だ。幻だ。
腕の中の少年は私の妄想の産物に違いない。
……自分の妄想の産物にすら怖いと言われるのは些か悲しいが、少しは落ち着いた……ような気がする。
「……この顔は生まれつきだ」
「あ、そうなんだ」
興味なさそうに少年は琴葉の腕からむくりと身体を起こす。
琴葉はその手助けをしてやると、自らものっそりと立ち上がった。
そうしてみると気づく新たな点。
最初のコメントを投稿しよう!