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「……まぁ助けてもらった事だし、別にいいけど」
少年は盛大なため息を吐き出すと、頭上を仰ぎ見た。
琴葉もそれにつられるように上を向く。
先ほどまで飛び回っていたカラスはもういなくなっていた。
「ようやく行ったか」
「……カラスのことか?」
少年は小さく頷いてみせる。
「ああ。もうしつこいの何のって」
「何かしたんじゃないのか?」
琴葉の問いに、少年は先ほどまでの愛らしい笑みを再び浮かべた。
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