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すると疾風はしばらく目をぱちぱちさせ、 「……どうしてもやりたい?」 上目遣いに琴葉の顔を覗き込んだ。 琴葉はむっつりとした表情(本人は嬉しそうな顔のつもりなのだろう)で頷く。 疾風はふぅん、と暫し黙考したあと。 「まぁいいや。付き合ってあげるよ」 にっこりと微笑んで、琴葉の鞄を持った。 必死の提案が通り彼の機嫌もどこか良くなっていることに琴葉はほっと胸を撫で下ろすと、疾風を連れて意気揚々と教室を後にした。
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