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「っ!?」
琴葉の首に腕を絡め、傷だらけの少年はにっこりと微笑んだ。
いきなりは反則だ。
琴葉はあまりの精神的衝撃に、そのまま固まってしまった。
まずその屈託のない柔らかな笑みに、琴葉は一瞬で心を奪われる。
自分には出来ない微笑。温かくて優しい深緑の瞳から、目をそらせない。
こんなに綺麗な表情、ただの人間に出来るだろうか?
いや出来ない。
この顔は自分が小さい頃から思い描いていた天使の――
「うわ、怖い顔」
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