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いつもと同じ、朝を迎える。 白い布団、広い部屋、射し込む光と見慣れた格子窓。 いつもと同じ朝にしかし何とも言い難い違和感を覚え 陽光の中で薄く開かれた茶の瞳は静かに瞬きを繰り返した。 見慣れた光景に、昨夜の出来事がまるで己とかけ離れた世界で起きた夢のように感じられたが ――違う…夢じゃぁ、ない。 半身の倦怠感が己の身に起こったことを夢ではないのだと知らせている。 得体の知れぬ男に幾度も貫かれ疲弊した場所がまだ僅かに熱を帯びているのを感じ かっと血の昇った少年の貌は一瞬にして朱に染まった。 細い体が僅かばかりの抵抗を試みる度に赤い双眸は揶揄の色を浮かべてこちらへ向けられたが 酷薄そうな笑みに反し男は決してその体を乱暴に扱うことはしなかった。 痛みを訴えれば動きは弛まり愛撫を経て控え目に再び行為が継続される。 傷一つ、痣一つ付けられず…これまで唯の一度たりとそのような扱いを受けたことのない少年にとって その行動は酷く奇異な、しかし酷く優しいものに映った。
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