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おぞましい光景の一部始終を目に焼き付けながらも
脳裏に微かにちらつきながら離れようとはしなかった思念…
―― 良い気味。
己を押さえきれずたぎる欲情のままに走った浅ましい男に
なんとまあふさわしい末路ではないか。
むしろ腕の一本など生ぬるい、
足の先から徐々に腐れ焼け落ちていけばどんなにか…
「―――ょう、華菖」
「…ぁ、はい。道元様」
声も上げず眼下の光景をただ眺める少年に寺院の最高僧が言葉を投げる。
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