11/15
前へ
/33ページ
次へ
意識するでもなく取り留めのない思考を展開していた茶の双眸がはっと気付いたように声の主を向いた。 「…道元様」 呼んだものの何と言葉を継げば良いものか判らず不安定に揺れる幼さの残る瞳を、真っ向に見据え最高僧は今一度ゆっくりと問う。 「華菖。何が起きたのか説明してはくれまいか」 「…何が…起きたか」 .
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2125人が本棚に入れています
本棚に追加