ベスの居る風景
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表情をすることがあった。マルも、年下のベスを怖がることもなく、その貫禄とは裏腹に、随分とベスを気に入っていた。 ベスを散歩させると、マルは何時だって後をこっそりと付いてきた。セリカが振り向いてマルを呼ぶと、マルは決まって歩くのを止めて余所見をして知らぬ素振りを見せたものだ。そしてまたセリカがベスを引っ張って歩き始めると、矢張りマルもまた着いてくるのだった。
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