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「かわいいから、許すよ。ねぇ、アヤちゃん あたし、お局様なのかなぁ?」
「それで、溜め息ついていたんですかぁ?」
あたしが 頷くと、綾香は 真面目な顔で見つめてきた。
「安倍さんを お局様なんて 思った事ありませんっ。安倍さんは、安倍さんは…。」
あたしは、身を乗り出した。
「王子様ですっ!」
いや、仕事中じゃなかったら、ズッコケてるよ。
しかも、真剣な顔で。
せめて 冗談っぽく 言おうよ。
へこんでいると、
「手 空いてるヤツ、これ、焼いといて。」
フィルムを持って、高城 光流が 叫んでいる。
綾香のお気に入りだ。
「はぁい、私やりますぅ。」
しゃべり方に 似合わず、機敏な動きで 駆けていく。
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