THE END!?

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   怖いよ。  拒絶されて、今までみたいに接する事が 出来なくなる事が。  高城を好きな時は、今まで通りでいる事を選んだ。  今まで通りに なんて、無理に決まっているのに。  行き場のなくなった あたしの気持ちは、長い間 胸の中に しこりとして残った。  「大丈夫だ。お前は いい女だって言ったろ?」 至近距離で そう言われて あたしは 大きく頷いた。  過去は 過去だ。  前に進まないと。 高城は しばらく目を閉じて 何も言わなかった。  もし もーし。  目の前で 眉間にシワ寄せたまま 黙られたら なんか 居心地悪いんですけど。 あたしが 掴んだままだった 高城の手を離して、距離をとろうとした時、  高城が 目を開けた。  「俺が 恋がうまくいく おまじない、してやろうか?」 高城は 少しかすれた声で そう言った。    
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