俺が歩くと不運にぶつかる。

5/5
前へ
/12ページ
次へ
いやな予感がした俺は恐る恐る下を見る。 そこには白銀の雪が積もった険しい谷、そして高原の風景が広がっていた。 あ、あんなところに河も流れてる。 きれいだなぁ~…。 そろそろ現実逃避は止めよう……。 もう一度背後を見る。 あぁ、なるほど。 さっきの洞窟の出口はどうやら崖だったみたいだ。 そりゃあ恐竜も追っては来れないわけだよ……。 だって 俺のからだは宙を走っていたのだから。 いや、正確には・・・失速して落ちていっている。 もう一度足元を見る 「ていうか………地面がないぃぃ!!???! いいぃぃぃやああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」 万有引力の法則に従い、ドップラー効果を響かせる叫び声を上げながら、俺は谷底に落ちていったのだった………。 続く。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

240人が本棚に入れています
本棚に追加