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いやな予感がした俺は恐る恐る下を見る。
そこには白銀の雪が積もった険しい谷、そして高原の風景が広がっていた。
あ、あんなところに河も流れてる。
きれいだなぁ~…。
そろそろ現実逃避は止めよう……。
もう一度背後を見る。
あぁ、なるほど。
さっきの洞窟の出口はどうやら崖だったみたいだ。
そりゃあ恐竜も追っては来れないわけだよ……。
だって
俺のからだは宙を走っていたのだから。
いや、正確には・・・失速して落ちていっている。
もう一度足元を見る
「ていうか………地面がないぃぃ!!???!
いいぃぃぃやああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
万有引力の法則に従い、ドップラー効果を響かせる叫び声を上げながら、俺は谷底に落ちていったのだった………。
続く。
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