Α=小説

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彼は立ち尽くす私をほって、去っていった。 なんとも言えないショックが私の体を突き抜けた。 多分、【かなりの変人】に【相当な変わり者】と言われたことがこたえたんだと思う。 とにかく、私はその後早く帰りなさいと怒られ、そして、Α氏と再び話をすることはなかった。 そして現在に至る。 Α氏は相変わらずの変人ぶり。だけど少し変わったところがある。 それは、小説を読んでいるところ。文学、ってやつかな。どうやら興味をもち始めたらしい。 …そして。 まだ私が気付かずにいたことが、もうこの時、起こっていた。 スタートを知らぬ間にきっている私が、通りすぎたスタートラインに気付くのは、もっと後の話になる。 .
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