プロローグ

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プロローグ

 辺りはまだうす暗く、朝独特の冷たい空気が大気を支配していた。 時が進むにつれ、東の山々から光が溢れるように降り注ぎ、冷たかった空気を優しく暖めていった。 お……………い… 「…ん~」 お…きな……さ…い 「ん~…もちょっと」 「コォラーー!!!起きなさーい!!」 「うわぁ!!な、何!?」 「フゥー、やっと起きたわね、アンタいつまで寝てるの?みんなもうご飯食べたわよ」 「…ん~、もう朝ぁ?」 シバシバする目を擦りながら、窓を見ると暖かい光が差し込んでいる。 「起きたわね、早く用意しなさい、学校遅刻するわよ?」 タッタッタッタッ……… 階段の降りる音がドア越しに聞こえる。 「ふぁ~……ねむぃ、今何時?」 大きな身体を起こして、ベッドの脇にある時計を見た。 「ん~……くじ…20分!?」 この時間にはさすがの眠気も吹っ飛んでしまったようだ。 「遅刻するー!!」
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