序章

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「……本っっ当女好きだよな」 「もっちろん♪一番はやっぱ女だろ♪」 開き直る工藤に、半ば呆気に取られていると予鈴のチャイムが鳴り響き、工藤は自分の席へと戻って行った。 ガラガラ 担任が、クラスの扉を開ける。 「おーい、席に着け」 担任はニコニコと機嫌よさそうな表情で、生徒に席に着くよう促す。 半ば鼻の下が伸びている事に、東人は呆れていると晴明がふと声をかけてきた。 『主、何やら嫌な予感が……』 『父上も、ですか……』 東人の胎内で、二人の声が響く。 一人は、安部一族を築いたかの有名な陰陽師・安部晴明。 彼の力が東人の胎内に宿り、サポートする形を取っている。 もう一人の声の主はと言うと……。
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