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二人で並んで登校する。 今の時間ならまださほど日差しも強くはないので、比較的早百合も大丈夫そうだ。 しかし、それは比較的であって、決して楽そうではない。 香奈々が平然と歩いているのに対し、早百合はしきりに制服の首元をつまんでパタパタと風を送り込んだり、鞄から下敷きを取り出して扇いだりしていた。 それでも、昨日の下校中よりは女子高生同士らしかった。 「今日も暑くなりそう…」 「うんうん。今日は昨日よりも暑くなるみたいだよ」 「…絶望だ…」 そんな会話をしているうちに、早百合達は学校に着いた。 .
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