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そして本日、夏休み二日目。 約束通り、早朝六時にアパートの前に集合し、途中でコンビニに寄り朝食及び飲み物を買い、地図にあった山中へ。 「…この辺り、だよね?」 と、ここで現在に至る。 「そうそう、間違ってないよ」 二人は地図を確認し、辺りを見回す。 「…っても、何にもないよね…」 早百合は香奈々に言う。 「…あ、あれあれ、早百合」 香奈々は早百合の肩を叩く。 「ん、何かあった?」 早百合は香奈々の指差す方を見る。 「あれは…トンネル?」 そう、香奈々の指差す方には古ぼけたコンクリート製のトンネルがあった。 早百合達が居る場所からは角度的に見えづらいのだが、香奈々は目ざといのだ。 「集合場所って、あのトンネルの向こうかな?」 「かもかも、だよね」 二人はとりあえずそのトンネルを目指して歩き出した。 とはいえ、見えはしてもそれなりに離れているので、またしばらく歩かなくてはならないが。 .
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