16/33
前へ
/59ページ
次へ
「私は紫早百合、こっちは原羅香奈々といいます。ここに来たのは、その…変なメールが来て」 「変な…メール、ですか?」 メールと聞いて、爽やかな笑顔を崩し、真剣な表情になる彼方。 「ちょっと、そのメールを見せて頂いても宜しいですか?」 「あ、はい…これです」 メールを表示させ、携帯電話を彼方に手渡す早百合。 手渡された携帯電話の画面をしばらくじっと見た彼方は「ちょっと、この携帯お借りしてもいいですか?」と早百合に尋ねた。 早百合が了承すると、彼方は早百合の携帯電話を持って桜亥の元へ走って行った。 早百合の携帯電話を見せ、二、三言話した後、今度は桜亥も一緒に早百合達の所へ歩いてきた。 「よう、コイツから聞いてるとは思うが、一応言うぜ。桜井桜亥、刑事だ」 そう言って彼方と同じく警察手帳を示した。 .
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

143人が本棚に入れています
本棚に追加