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「さてさて、早百合、いつまでもとろけてないで帰ろうよ。もうホームルーム終わってるんだし」 そう。 実は、もう学校は終わっていた。 夏休み間近の学校は午前中だけなのだ。 「ん~…もう少し日差しが弱まってから…」 「何々、もう少しって具体的にはどのくらい?」 「…六時くらい?」 「おいおい、どんだけ学校に居座る気よ」 かくして、早百合は香奈々に引きずられるようにして、昇降口までは実際引きずられ、渋々昼間の強い日差しの中、帰路についたのだった。 .
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