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「合っていたら返事をして下さい。まず、紫早百合さん」 彼方は早百合の方を向いて名前を呼ぶ。 「は、はい。合ってます」 早百合の返事を確認した事を頷く事で示し、次の名を呼ぶ彼方。 「原羅香奈々さん」 香奈々が返事をする。 「狛犬右様君、左様君」 狛犬兄弟が返事をする。 「えっと、あなたは…まだ名前をお聞きしていませんでしたね?」 森に言う彼方。 「はい、木林森と言います。字は…」 「ああ、そういう細かい事などは後でまた教えて下さい。個人情報も聞いておきたいので…」 「あ、はい…」 彼方は森の名前をとりあえずメモして、次の人の名前を呼ぶ。 ここからの人達の名前を早百合達は知らない。 同じ境遇に置かれた者の名前だ、ちゃんと聞いておこうと、早百合は彼方の声に集中した。 .
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