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「…あぢぃ…」 早百合はおよそ女子として似つかわしくないような、がに股猫背で腕をダラリと垂れるスタイルで歩いていた。 「はいはい、そのセリフ学校出てから八回目だよ?まだ家までの道のりの三分の一くらいしか来てないのに」 「そんな事言ったって、あぢぃの~…」 と言いながら、まだ家に着くまで今までの二倍この苦しみが続くのか、と思い、軽く凹む早百合。 「ほらほら、肩貸そうか?」 そんな早百合を見かねて香奈々が言う。 「ありがと…でも、くっつくと余計に暑いから遠慮する…」 そう言い、再び女子として似つかわしくないようなスタイルで歩き出す早百合だった。 .
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