・壱・

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 ピーッピーッピーッ   ん……  携帯のアラームの音がする……うるさい……  私は耳の隣で鳴っていた携帯のアラームを消そうとボタンを押す。  なんでこんな早く鳴ったのかな……  そう思って二度寝しかけた瞬間、飛び起きた。  「今日は早く学校行かないと駄目だったんだ!!」  私は大急ぎで学校へ行く準備をする。パジャマのまま脱衣場にむかうと歯を磨き洗顔と髪の毛を濡らす。部屋に戻ると髪の毛を乾かし、制服を着て、マスカラ塗って完成!!   足早に階段を下りてリビングに入ると、水月お兄ちゃんが朝食の準備をしていた。  「ごめんお兄ちゃん!私、朝ごはんいらない!」  そう言ってからリビングを出る。 「ちょっ…バナナだけでも!!」  私は聞こえないふりをしながら家を出ていった。  「ほんとに……仕方のない姫さまですね……」   水月はクスリと笑うと手に持っていたバナナを果物カゴに直し、朝食作りを再開した。  .
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