・壱・

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―――…「終わった!!」  私は生徒会のメンバーに挨拶をしてから自分の教室に戻った。教室には朝から再テストを受けているクラスメイト達がいたので邪魔にならないように窓の方の席についた。   時計を見ると8時5分。朝のSHRまで30分か…なんて思いながら窓を眺めていた。すると…  「――!桔梗がいたー!!」  再テストを受けてるクラスメイトがいる教室に大声で私の名前を呼んだ…私の親友である 佐野 紅花(べにか)が息をきらせながらドアの前に立っていた。   私は迷惑にならないようにと彼女のもとへ足早に近づくと廊下に出た。  「紅花、今再テストしてるんだから静かにしなよ!」 「そんなの気にしてる場合じゃなかったのよ!手伝って欲しいことあるの!私、図書委員じゃない?でも昨日彼氏とデートだったからさぼっちゃたの。そしたら今日学校に来た時にばったり担当の先生に会っちゃって!『昨日終わらなかった本の整理を今日のSHRまでにしたらチャラにしてあげるわ』って言われて…今、図書室にいったら…半端ない数の本があるの!お願い!整理手伝って!」 「……報酬は?」 「ハーゲンダッチョで!!」 「オッケーです」  私達はお互い顔を見合せ、笑いながら図書室に向かった。  .
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