9249人が本棚に入れています
本棚に追加
/333ページ
―次の日の朝―
「じゃ!おかーさんは今からアメリカに行くわね!今度、帰る時はちゃーんと連絡するわ。水月、葉月、あんまり桔梗に干渉しちゃいけないわよ」
「それは無理だよ。かーさん」
「葉月お兄ちゃん!」
「早く妹ばなれしなさいよね」
「お母さん。早く行かないと飛行機に遅れますよ。」
「わかってるわよ。急かさないの」
お母さんはスーツケースを手に持つと「じゃーね」と手を振り、笑顔で去って行った。あの年では考えられないほど行動力のある母に私はいつも驚く。
さて。私も学校に行こう。
お母さんが出ていってすぐ私も準備をしてから家を出ようとした。すると水月お兄ちゃんが私を呼び止めた。
「どうしたの?」
「今日は学校が終わったらすぐに帰ってきてくださいね」
「?」
「少し、話しがあるんですよ」
「?分かった。じゃあ行ってきます」
話しって何なんだろうと思いながら家を出ていった。
.
最初のコメントを投稿しよう!