・壱・

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 デートは久しぶりなので、先輩の部屋に入ると部屋の家具の位置が変わっていることに気付いたりした。   先輩はジュースを持って行くと言ってまだ部屋には来ていない。  私はDVDをケースから出すとデッキにセットしようとリモコンを操作した。   でも間違えて再生ボタンを押してしまったらしく前に入っていたDVDが再生されてしまった。私は慌てて切ろうとしたけど流れてきたDVDの映像に驚き、手に持っていたリモコンをつい落としてしまった。   それと同時に先輩が部屋に入ってきた。  「……!!」  先輩は持っていたコップを机の上に置くと急いでDVDを消した。 「これは俺のじゃない!昨日、友達が見ていてそのままにしてたんだ…!」  ……初めてのアダルトなビデオを見てしまった……  私は何も見ていないと言わんばかりにそのことについて何も触れずに借りてきたDVDをデッキに入れ直して再生ボタンを押した。   でも、全くDVDに集中できないんですよ!!さっきのアダルトなものが頭の中から消えないんです!泣きそう!  先輩は私の隣に座っている…… 「どうかした?」   見られてるのに気付いた先輩が話しかけてくる。  「えっ…!あっえと…先輩ってかっこいいなって…」  私は咄嗟にそう応えた。すると先輩は顔を紅くしながら言った…… 「それ……反則」  先輩の顔が近づいてきた。キスだ……  私達は自然にキスをする。でも今日のキスがいつもと違うことに気付く。 「ン……ハッ……先輩?」 「……もう我慢できないかも……」  すごく切なげで……先輩の顔を見ると、更にドキドキしてしまう。  それって……さっきのアダルトですか!?えっ!?でっでも……まだ心の準備が!  .
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