・壱・

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 『先輩が可哀想よ~そんなに我慢させちゃ~』  友達との会話を思い出す。  ……もういいかな?私は先輩のこと好きだし。好き同士なら…普通だよね?   私は静かにこくりと頷いた。   先輩は一瞬驚いた顔をしたけどすぐに私の好きな笑顔に変わった。  「好きだよ…桔梗…」 「私もです…」  先輩は私を抱き上げるとベッドに優しく寝かせてくれた。   制服のボタンが一つずつゆっくりはずされていく…恥ずかしくて私は顔を両腕で隠す。先輩はボタンがはずれると胸に手をあてた…もう片方で私の足を撫でた…その瞬間。私はビクンと身体が反応した。それは…怖れと…認めたくないが…拒否反応だということが分かってしまった…   でも今更そんなことは言えない。先輩の唇が私の唇と重なると深いキスをする。いつもとは違う…少し荒いキス。今まで拒否反応なんかなかったのに…今、頭の中は嫌悪感でいっぱいだった…   どうして……?私、先輩のこと好きだよ。なのに……頭が…身体が…嫌がってる。  .
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