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私を身代わりに…?冗談じゃない!!
「絶対に嫌!早く私を家に帰して」
「無理にございます」
「…亡くなった人の代わりに知らない人と結婚!?ありえないでしょ!?」
「…姫様。これを任務だとお思いくださいませ。この任務が終われば元の時代に帰します」
兄は淡々と話しだした…
「任務…?」
「はい。姫様は嫁ぎにいかれるだけでよいのです」
「…どういうこと?」
「分かりやすく言いますと、結婚式に出るだけでよいのです。その後の事などは私達がどうにかします。それが終わればすみやかに元の時代に帰すことを約束します」
「…結婚式だけ?一緒に暮らしたり…Hとかしなくていいの?」
「姫様、お言葉を…」
水月お兄ちゃんは一瞬、明らかに呆れた顔をした。
「水月お兄ちゃん…」
「姫様、お願いします」
…お兄ちゃんの必死な顔に私の思いが揺らぐ。…結婚式だけでいいんだよね…別にへるもんじゃないし…
「因みに相手の男性って歴史でも有名な人?」
「知らない者は誰もいないはずです」
戦国大名で有名な人って言ったら…
「知ってるのって、織田信長…豊臣秀吉…」
「その方にございます」
「…え?」
「現在、尾張の国を支配しているのは織田信長の父、織田信秀ですから」
さらっと応えたお兄ちゃん…
「マジですか!?」
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