・弍・

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 私を身代わりに…?冗談じゃない!!  「絶対に嫌!早く私を家に帰して」 「無理にございます」 「…亡くなった人の代わりに知らない人と結婚!?ありえないでしょ!?」 「…姫様。これを任務だとお思いくださいませ。この任務が終われば元の時代に帰します」  兄は淡々と話しだした…  「任務…?」 「はい。姫様は嫁ぎにいかれるだけでよいのです」 「…どういうこと?」 「分かりやすく言いますと、結婚式に出るだけでよいのです。その後の事などは私達がどうにかします。それが終わればすみやかに元の時代に帰すことを約束します」 「…結婚式だけ?一緒に暮らしたり…Hとかしなくていいの?」  「姫様、お言葉を…」  水月お兄ちゃんは一瞬、明らかに呆れた顔をした。  「水月お兄ちゃん…」 「姫様、お願いします」  …お兄ちゃんの必死な顔に私の思いが揺らぐ。…結婚式だけでいいんだよね…別にへるもんじゃないし…  「因みに相手の男性って歴史でも有名な人?」 「知らない者は誰もいないはずです」  戦国大名で有名な人って言ったら…  「知ってるのって、織田信長…豊臣秀吉…」 「その方にございます」 「…え?」 「現在、尾張の国を支配しているのは織田信長の父、織田信秀ですから」  さらっと応えたお兄ちゃん…  「マジですか!?」  .
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