・壱・

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-*- ――…あー!もぅ!  私は自分のカバンを床に落とすと制服のままベットに倒れこんだ。  私に彼氏がいるとばれてしまった…この三ヶ月絶対にばれないようにしていたのに。先輩が…危ない!! 何故こうまでして兄たちから先輩を隠していたのにはもちろん理由はある。それは…クラッシャーなのだ。私と彼氏を別れさす…どんなことをしても別れさせようとするのだ。一度、経験があるから言うの!私が中学二年の時初めて出来た彼氏と初めて一緒に帰った時に高校生だった兄たちに出くわしたのだ。その時はただ恥ずかしいだけで、普通に彼氏だと紹介した。…兄たちは笑顔で応えていた…と思っていた。けどそれは黒い笑顔だったのだと次の日には嫌になるぐらい分かった。次の日、学校に行くと彼氏と廊下で会った。朝からラッキーだと近づいていくと…『来るな!これ以上僕に関わらないでくれ』そう言って私を断固拒否した。冗談だと思っていた…でもそれから私達は一度も会話を交わすことなく自然と終わった。私の兄たちに何かを言われたということは友達づてで分かった…お兄ちゃん達が彼に何をしたのかははっきりとわかってはいないが相当ひどいことをしたのだろう。だから…私は二度と紹介しないと自分自身に誓ったのだ!!  それなのに……今日は安全な日だったはずなのに…一番危険な日になってた。  .
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