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何故か?
それは考えればすぐに分かること。現在俺達はクレープ屋の長蛇の列の最後尾に並んでいるという状況。
そしてさっきまで、口移しとか優里の武勇伝とか、いろいろお恥ずかしい事を申していた訳でありまして、この度は周りの方々の視線がお集まりになられた、という事で御座います。
うん、そういう事で御座います。
様々な視線が集まっている。
興奮しながら見てくる奴等は、多分、見た目清楚な超絶美少女のエロエロシーンを想像しているのだろう。
恥ずかしがりながらチラチラ見てくるカップルは、自分の彼女(もしくは彼氏)がもしそんなエロエロだったら……なんて考えているのだろう。
子連れのオバチャンは、異様に俺達の会話に興味を持ってしまったガキンチョの対応に困っているのだろう。
状況が分かってしまえば、これ程に恥ずかしい事は無い。
「ご、ごめん優里……」
「い、いえっ……」
俺達は二人して赤面して、俯きながら列に並んでいた。
これ程に長くて、苦しいと感じる時間を優里と過ごしたのは初めてだった。
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