119699人が本棚に入れています
本棚に追加
―*―
「初詣に行きません!?」
食事を終え、適当に年賀状の整理を終えた優里が、俺にそう言った。そういえば俺にはどのくらい来てるだろうか?
少なかったら嫌だな。
ああ。一応言っておこう。今、俺んちには一身上の都合により、誰も居ない。だからこうして西崎家に来ている。
そういえば優里の両親も居ないな。何かお互い正月にも家族と団らん出来ないって……悲しいものがあるな。
「ああ、そうだな」
「では着物を着てきますので……」
「ああ、だったら俺も一旦家に帰るよ。支度したらすぐに迎えに来るから」
「あ、はい!分かりました!」
―*―
数十分後、俺達はまた落ち合い、初詣のため近くの神社に足を運んだ訳だが。
「「ひゃあ……」」
二人して間抜けな声を出してしまった。人が……人がいっぱい。
「ゆ、有名ですもんね……ここ」
「そ、そうだな……」
そう、ここ、光陵神社は国内でもかなりの知名度を誇っている人気のある神社なのだ。
因みに『安産』とか『恋愛成就』とか……そういう系が主流だからカップルとか夫婦とかが多いようだ。
まあ……男団体で恋愛成就の御守りを買う悲しい奴等もいるが……そこは目をツムっておこう。
最初のコメントを投稿しよう!